第二新卒のための天職の見つけ方 「計画された偶発性理論」

皆さん自分にピッタリの天職に出会いたいと思いませんか?働くことが楽しくて毎日ワクワクするような仕事に出会う方法はあるのでしょうか?

電通入りたガール
私、どうしても電通に入りたいんです!!!

「電通に入るために、IT知識やノウハウを武器にしようと思います。」

「しかし、私には何の知識もスキルもありません。
だから御社で勉強させていただき、スキルアップしたいんです。」

「そして数年後には電通に入りたいんです!」

面接の予定時間は30分だった。私は、時間をさらに30分もオーバーして「電通に入るために御社で死ぬ気で働き、勉強したい!」と熱く語った。きっとうまくいくだろう!

ーーしかし、結果はお祈りメール。面接で、あれだけ熱く語ったのに…。

夢実現セミナーでは講師が「自己分析をし、大きな目標を立て、それを実現するための小さな目標を作り、一つ一つこなしていけ」と言っていた。

だから最初の一歩は、小さなITベンチャーに転職し勉強しようと思った。でもダメだった。

言われたとおりやったのに、何がダメだったの?

  • 就活の時に「自己分析をしろ」と言われ真面目にやったのに今の仕事が合わない、第二新卒のあなた
  • やりたい仕事がない、既卒のあなた
  • 今の仕事を辞め、天職を見つけたいあなた

そんなあなたにどうすれば幸せになる天職を見つけられるかを教えます。

サイトウソンミ
悩める電通入りたガールさんが、どうやって自分にフィットする天職を見つけたのかも最後にこっそり教えますね

目次

従来のキャリア論「自己分析すべし!」が正しいとされているが…

就活のときに、大学のキャリアセンターや就活セミナー・就活本の中では、自己分析や目標設定の大切さを教わらなかったでしょうか?

「まず自己分析をしよう」「自分はこういう人間だから」「この仕事をすべきだ」と目標設定をする。

そして、「その目標から逆算して、3年後、1年後、半年後、3ヵ月後、1ヵ月後、1週間後とブレイクダウンし、今日の目標を決めて、一生懸命取り組みなさい」という。

いかにも論理的で、理路整然として、「このようにすれば、すべて上手くいきます!」と正しく聞こえます。

しかし、本当に正しいのでしょうか?

サイトウソンミ
自分にフィットする天職に出会うためには、そのアプローチは完全に間違っています

スタンフォード大学のクランボルツ教授が明らかにした「キャリア形成の80%は『◯◯』で決まる?」

スタンフォード大学の教育・心理学の教授であるジョン・クランボルツ教授は、1990年代ごろから、様々な職業や階層の人に「今の仕事はどう決めたの?」というインタビューを繰り返し「幸福に仕事をしている人は何が違うのか?」に関するデータを調査しました。

その結果わかったのは「キャリア形成の80%は『偶然』決まった」ということでした。

社会的成功を収めた数百人のビジネスパーソンの約8割の人が、「自分の現在のキャリアは予期せぬ偶然によるもの」と答えた

出典:キャリアプランはムダ? キャリアの8割は「偶然」形成される

80%の人が「キャリアプランや夢や目標を持っていなかった」ということではなく、当初のキャリアプランや夢は実現せず、挫折やプラン変更を重ね、最終的には予想しなかったキャリアにたどり着いたということです。

おまけに「18歳のころ抱いていた夢を叶えた人はたった2%しかいなかった」という悲しすぎる事実まで暴いてしまいました。

18歳のときに考えていた職業に就いている人は、全体の約2%にすぎなかった

出典:クランボルツ理論の「計画された偶然」

つまり、夢は叶わない。夢を実現できる人はたった2割しかいない。人生は8割が「偶然」が支配していて我々は何もできないということです。

そこでクランボルツ教授が考えたことは「人生の8割が偶然で決まるなら良い偶然を引き寄せるような生き方をするしかないじゃないか」というシンプルな真理でした。

サイトウソンミ
その結果、生まれたのが「計画された偶発性理論」です。

クランボルツ教授の「計画された偶発性理論」

計画された偶発性理論は5つの行動指針からなります。

  1. 好奇心 ― 新しいことを学び続けよう!
  2. 持続性 ― 失敗に負けず、努力し続けよう!
  3. 楽観性 ― 新しいきっかけは必ず訪れると楽観的に考えよう!
  4. 柔軟性 ― こだわりを捨て、信念や行動を変えよう!
  5. 冒険心 ― 結果が不確実でも、行動を起こそう!

これらは、成功した多くの人が持っていた良い偶然を引き寄せるための特性です。

夢は叶わないし、結局天職には偶然巡り合うんです。自己分析なんてやって妙なフィルターをかけることで、本当は出会うはずだった天職に出会えないなんて悲しいことはありません。

「電通に入るために御社に入りたい!」みたいなトンチンカンで遠回りな事をするのも人生の無駄です。

心を広くもって何にでも挑戦し、楽しんで仕事をしながらいつか天職に巡り合うまで走り続けるのが正しい職探しの方法なんです。

サイトウソンミ
良い偶然(チャンス)はいつかやってくる、やってきたチャンスを怖れずに乗っかれるか?たとえ乗っかって失敗しても腐らずに他のチャンスに再度、乗っかれるか?思いもよらないような未知の仕事でも楽しみを見つけて挑戦できるか?といった特性が必要なんです。

その他

クランボルツ教授の著書「その幸運は偶然ではないんです!」の中では他にもこういったことが言及されています。

  • 想定外の出来事を最大限に活用する
  • 夢が現実になる前に目を覚ます
  • どんどん間違えよう
  • 内なる壁を克服する
  • まず仕事に就いてそれからスキルを学ぶ
  • 行動を起こして自分の運をつくりだす
  • 結果が見えなくてもやってみる
  • 選択肢はいつでもオープンに

サイトウソンミ
一つのことに固執せずに、心を開いて多くの事にチャレンジすることで、当初の夢は実現できなかったとしても、結果的には成功を引き寄せられます。

電通入りたガールのその後「電通にはいりたかったのではなく、ただミーハーだっただけ」

冒頭で紹介した電通入りたガールは、その後どうなったのでしょうか?

彼女は「電通に入りたい!」という夢に固執することをあきらめ、今ではIT企業で広報や採用の仕事をするキラキラOLになっています。

電通入りたガール
電通がキラキラしていて、かっこよくて、あそこに入ったら自分が偉くなれるような気がしてただけなんです。

電通計画は大失敗

第二新卒を利用して将来電通に入る計画を立て実行しましたが面接に落ち続けました。

「私は電通に入りたい、お前の会社を利用させてもらう、長く勤めるつもりなんてない!」と毎回言っていたわけでうかるわけがないんです。今考えるとゾッとします。

電通過労死問題で気持ちが冷める

その後、電通の過労死自殺が大きなニュースとしてとりあげられました。

電通のブラック体質や現実を知って「私は絶対に電通に入りたい!」という気持ちがなぜか消えてしまったんです。

より良い仕事を探すために転職活動を続ける

それで「私は何がしたかったんだろう?」と悩みました。

結局、目標を「より良い仕事を探す」に変更して、もう一度転職活動をはじめたんです。他の仕事にも目を向けてみると世の中にはたくさん面白そうな仕事がありました。

面接では良く落とされましたが、毎回勉強だと思いながら書類をブラッシュアップし、面接も練習しながらなれていったんです。

ベンチャーはこりごりと思うも、考え直す

それで転職エージェントの方に紹介されたのがIT系ベンチャー企業でした。「ベンチャーなんてこりごり!」というのが最初に思ったことです。

でも、上場企業で社員数も多い大きな会社。ニュースでも取り上げられるような面白いサービスも提供していました。やっていることは新しいし、イメージもかっこいい。

「ここで働く私かっこいいかも?」と思って応募して、運良く拾ってもらったんです。

キラキラOLとして

今では広報の傍ら新卒や中途の採用もしています。昔の私は「電通に入りたいから御社に入れてくれ」なんて言ってた馬鹿だったので、就活生や中途の方を優しい気持ちで対応できています。

IT系のメディアにインタビューされたりとか、twitterでちょっとバズったり、就活生にキラキラを振りまいて憧れの眼差しでみられたり(笑)。私が求めていた電通のキラキラ感も、今の職場でも実現できました。

電通に入りたかったのではなくインスタ映えする会社に入りたかっただけ

私は電通に入りたかったんではなくて、ミーハーなだけだったんだなって思ってます。変なこだわりを捨てたおかげで自分にフィットする仕事を見つけられました。

クランボルツの「計画された偶発性理論」的には、どう成功したと言えるのか?

なんだかんだでフィットする仕事を見つけられた電通入りたガールさん。成功要因はどこでしょうか?

  1. 「好奇心」 ― ベンチャー企業の採用・広報など想定していなかった仕事にも興味をもった
  2. 「持続性」 ― 電通作戦は大失敗したが、より良い仕事を見つけるために失敗してもめげずに書類や面接をブラッシュアップしていった
  3. 「楽観性」 ― 電通作戦が失敗し、一時的には落ち込んだが、気持ちを切り替え転職活動を続けた
  4. 「柔軟性」 ― 電通に入るためIT企業の営業職になる!という思考から「より良い仕事を見つける」ことにシフトしていろいろな業種業界に目を向けた
  5. 「冒険心」 ― 失敗をおそれずベンチャー企業や、想定していなかった広報・採用の仕事に飛び込んだ

というわけで、広い視野で、いろいろ仕事を探していくと自分にフィットする仕事はあるものです。

クランボルツ教授も著作の中で「やりたい仕事なんて決めるな!」と衝撃的なことを言っています。

サイトウソンミ
やりたい仕事なんて決めるなというのは「社会のこともろくに知らない若造の思い込みでしかないんだから、変なこだわり捨てていろいろ挑戦してみろよ!」そんな意味なんでしょうね。

まとめ

広い視野を持って失敗をおそれずに「より良い仕事を見つける」ために挑戦してみませんか?

夢(というか妙なこだわり)を捨て、広い視野でいろんな事に挑戦して、新しく面白い、冒険するような人生を送りましょう。

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この記事を書いた人

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